先日ニュースで出産育児一時金 が現在の42万円(単胎出産)から40万半ばへの値上げが検討されるとありました。
東京都の出産費用平均は、記事によるとなんと53万7,000円。
出産育児一時金で42万円もらっても大抵の場合、足りないんです...。
自然分娩の出産は基本的に病気の治療ではないとされ、健康保険などの保険証が原則使えません。
そのため高額医療費制度や限度額適用認定証の対象外です。
ただし帝王切開等は手術なので高額医療費・限度額適用認定証の対象になります。
国が少子化対策をしたいなら妊婦健診や出産費用も保険適用になることを願うばかりですが、
命がけで出産して、待望の赤ちゃんと一緒に退院する際に、超高額の支払いに血の気が引いた…
とならないように、
限度額適用認定証の準備についてまとめました。
私の場合、双子の帝王切開出産なのでかなり高額な医療費になることが予想されるため
限度額適用認定証を保険組合に申請して受領をし、
入院に備えています。
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※この記事は2022年5月18日時点の内容です。国の制度は都度更新が入ることがあるので最新の内容は全国健康保険協会のホームページ等でご確認ください。
出産費用っていくらくらいかかるの?
公的なデータ公表されている、出産費用の全国平均は平成28年度(公益社団法人 国民健康保険中央会)
505,759円
つまり、出産育児一時金で42万円を直接支払い制度で貰っても、退院時に平均で病院窓口で8万円負担が必要。
出産は予定帝王切開や緊急帝王切開など予期せぬ出来事が起こります。
産休・育休中は基本出産した後に手当申請するので、すぐにお金はもらえません。
とりあえずの出費をなるべく抑えるために活用できるのが限度額適用認定証になります。
高額医療費制度とは?
高額医療費制度とは医療費の自己負担額が高額になった場合、
一定の金額を超えた分が後で払い戻される制度です。
高額医療費制度は「自己負担限度額を超えた分が、後で払い戻される制度」です。
高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、
一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3030/r150/
例)帝王切開の妊婦さんが 出産費用が総額65万円・出産育児一時金の直接支払い制度を利用した場合
出産費用650,000円ー出産育児一時金420,000円=230,000円
→退院時に一旦病院窓口で23万円を支払う必要があります。
高額医療費制度で申請してから、出産費用-自己負担限度額の差額が戻ってくるのは3ヶ月はかかります。
参考:全国健康保険協会 高額医療費について
【高額医療費制度の自己負担限度額】
所得区分 | 自己負担限度額 | |
---|---|---|
① 区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) (報酬月額81万円以上の方) | 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1% | 140,100円 |
② 区分イ (標準報酬月額53万〜79万円の方) (報酬月額51万5千円以上〜81万円未満の方) | 167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1% | 93,000円 |
③ 区分ウ (標準報酬月額28万〜50万円の方) (報酬月額27万円以上〜51万5千円未満の方) | 80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1% | 44,400円 |
④ 区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) (報酬月額27万円未満の方) | 57,600円 | 44,400円 |
⑤ 区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) | 35,400円 | 24,600円 |
上記の表をみると、だいたい会社員の妊婦さんだったら
最終的には44,000円〜93,000円の自己負担となりますが…
出産直後おむつ代・ミルク代などさまざまな育児用品で出費が多いときに、
3ヶ月以上も入金されないのは正直つらいです。
限度額適用認定証とは
限度額適用認定証は、病院の会計時に保険証と一緒に提出すると、1ヵ月 (1日から月末まで)の
病院窓口での支払いが自己負担限度額までとなります。
自己負担額はあくまでも高額医療費制度と同じですが、病院窓口で支払うお金が予め明確なので安心です。
例)帝王切開の妊婦さんが出産費用が総額65万円・出産育児一時金の直接支払い制度を利用
限度額適用認定証を提出した場合
出産費用650,000円ー出産育児一時金420,000円=230,000円
が高額医療費制度では一旦支払う必要がありますが
標準報酬月額28万〜50万円で、区分ウの人であれば
→退院時に病院窓口で44,000円支払えばOKです。
参考:全国健康保険協会 高額医療費について
【限度額適用認定証の自己負担限度額】
所得区分 | 自己負担限度額 | |
---|---|---|
① 区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) (報酬月額81万円以上の方) | 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1% | 140,100円 |
② 区分イ (標準報酬月額53万〜79万円の方) (報酬月額51万5千円以上〜81万円未満の方) | 167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1% | 93,000円 |
③ 区分ウ (標準報酬月額28万〜50万円の方) (報酬月額27万円以上〜51万5千円未満の方) | 80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1% | 44,400円 |
④ 区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) (報酬月額27万円未満の方) | 57,600円 | 44,400円 |
⑤ 区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) | 35,400円 | 24,600円 |
全国健康保険協会 医療費が高額になりそうなとき(限度額適用認定)
まとめ 限度額適用認定証を準備してお金の不安を少しでも軽く!
私のような双子妊娠・帝王切開の人で出産費用が高額になりそうな人は
限度額適用認定証を申請しておくと安心です。
再度注意事項ですが、自然分娩は病気には該当しないため高額医療費に当てはまらず
限度額適用認定証の対象外です。
(出産費用はいずれにせよ全国平均50万もかかるので保険適用される未来がくればいいのに…と思います)
ちなみに、私の所属する健康保険組合では、書面記入・郵送による申請書の提出(デジタル化してくれい!)
限度額適用認定証が自宅に送られてくるまでに2週間程度でした。
入院時に提出する書類と一緒にファイリングして準備しています。
リスクのある出産はお金がかかりますが…
出費の不安を少しでも軽くできるなら、限度額適用認定証申請しておくと安心です!
また出産して費用が判明したらブログに残したいと思います。